撮影禁止のカフェ なぜ? 店主しか知らない理由

カフェ開業

カフェやその他飲食店でたまに「写真撮影はご遠慮ください」とか「机の上のみ」「手元のみ数枚」などルールやお願いを見かけることがあります。

あれはなぜでしょう? ここ数年は特に多くなった気がします。


「いいお店だから素敵な写真をいっぱい撮ってみんなに広めたいのに!なんで?」

「写真を撮ってインスタやツイッターで拡散してもらえればお店も宣伝になってラッキーでしょ!?」

「たくさんの人に知ってもらった方がお客さんが増えて売り上げも上がっていいことばかりなのにどうして?」

と思ったことはないですか?

実はお客さんには分かりづらい、でもとっても大切な理由があるんです。

この記事では実際に撮影禁止のカフェを経営しているオーナーだから分かる、撮影禁止にしているお店のその理由を解説していきます。

飲食店・カフェ 撮影禁止にする理由

私が撮影禁止にした理由

私の店では開業から1年半ほど経った時に店内での撮影をご遠慮いただくルールを設けました。

実際に経営者である私が撮影禁止にした理由をお話しします。


・くつろぐお客さまの時間を大切にしたい

ゆっくり静かに一人の時間を大切に過ごされている方がいて、その隣でずっとパシャパシャ…立ち歩いてポーズをしてみたりお皿の角度を何回も変えてずっとずっと写真を撮っている方がいました。
落ち着かない雰囲気になり、帰ってしまわれる方も…悲しくなりました。撮影している人のカメラがこちらに向いていて自分が映り込んでいるのでは?と気にされている様子の方もいたり、私自身もカウンターにいる姿を撮られ不安な気分になることもありました。
その光景を見るたび、誰のための、どういうお店なのか?このままでいいのか?と疑問に思い続けていました。そのまま1年程いい方法はないのか模索し悩んだのちルールは必要と決断しました。


・店の雰囲気を大切にしたい

お店作りにおいて空間/雰囲気作りはとても大切です。わいわいお子様が走り回る場所でくつろぐことは難しいです。カフェは非日常を求めて来られる方が多い場所。
居心地のいい、安らげて癒される空間を作るためには店側だけでなく、お客さま同士の配慮や協力も必要になります。
不特定多数の人が同じ空間を共有します。お互いの時間を尊重し、協力してもらえるよう促せるのは店主しかいません


・急な来客増加を避けることで安定した営業をする

SNSの影響力は大きくて速いです。今日閑古鳥が鳴いていても明日には行列でごった返している、そんなことも起こりえます。
きちんと迎え入れられる体制があれば問題ありませんが私の場合は一人で営業していたので、突然来客が増えたタイミングなどは提供にものすごく時間がかかりお待たせしたり、常に慌てていてかえってお客様に気を遣わせたり…。ペースが掴めず申し訳なくて反省したり落ち込んだり、精神的にも体力的にも良くない状況でした。開業してすぐは多少仕方がないですが、着実にミスのないよう落ち着いてやるために必要なことを考えました。

既存のお客様がのため
新規のお客様のため
雰囲気を保つため
スタッフが無理なくつらい思いをせず楽しく働くため

どれも長くいいお店を続けるために外せない、大切なことだと思います。お店に関わってくれる人みんながいい気分でいられるように考えた末、私はルールを設けさせていただきました。

もちろん本当はそんなルールなどお客様に押し付けたくありませんし言いたくありません。
撮影して記録に残したいと思われる方の気持ちも大切にしたいです。

でもいろんな人がいていろんな価値観がある中で、みんなにとっていい店になる事は不可能だと思いました。
だったら「当店はこうです」と明らかなコンセプトを示し、それ合う方に来ていただく事が最善だと。
そうすれば上手く住み分けが出来、自分の価値観に合うお店を選びやすくなると思います。

撮影禁止にして私は良かったと思っています。同じ気持ちのお客様だけが利用されているので雰囲気も落ち着き、店主目線でももやもやとマイナスな気分になることがなくなりました。気持ちに余裕が持てるようになったから今も続けられているのかもしれません。

撮影を拒むお店と推奨するお店

撮影禁止のお店がある一方で、逆に「#○○○○でインスタに載せてください!」「投稿してくれたらサービス!」など撮影や投稿を促すお店もあります。

撮影を拒むお店と推奨するお店
この違いはなんなのでしょうか。

撮影を断るお店
・雰囲気やブランドを大切にしている
・固定のお客さん、地域を大切にしている
・目先の利益よりも長期的に安定した経営を望んでいる
・すでに顧客が付いている

撮影を推奨するお店
・費用をかけず広告宣伝し早く周知されたい
・客を増やし売り上げに繋げたい
・増客した場合の受け入れ態勢があり懸念が少ない

このような違いがあると思います。

撮影禁止のお店はどんなお店?

撮影禁止のお店はたいていいいお店

自分のお店は別として、経験上やはり撮影禁止のお店はこだわりを持っていてたいていいいお店だと思います。

「撮影禁止」と言われると何となくいい気はしませんよね。そういうお店は一見、なんだか敷居が高い、偉そう、落ち着かない、フレンドリーじゃない、などやはり印象は良くないと思います。

それはお店側も分かっています。それでもルールを作る、それだけのプライドと覚悟と勇気があると言えます。

ルールのあるお店は店舗運営に真摯に向き合っている、毎営業をしっかりとお客さんに満足してもらえるよう高い意識を持っているお店だと思います。

いいお店は同じお客さんが何度も通うお店だと聞いたことがあります。
常連さん、リピーターさんがいるから新規顧客の獲得に必死にならなくていい。だから宣伝やSNSでの露出を頑張らなくていいんです。

大勢に知ってもらうよりも気に入ってくれてずっと通ってくれる方に向けて一生懸命自分の出来ることを真摯にやっていくことで真のお客さんがついてくれると思います。

まとめ

お客さん目線ではなかなか分かりづらいことですが、お店にはお店なりの理由があってそれぞれのお店なりのルールを設けています。悩んだり葛藤がありながらそうせざるを得ないことがほとんどです。辛い思いをしているお店もたくさんあります。写真の撮影はSNS、広告宣伝と直結する、お店の存続に関わる大きな課題です。
ただ「撮影したいのに禁止されてるからこの店感じ悪い」で済ませないでほしい。どうか裏側に目を向けて、理解が深まってくれることを祈ります。ぜひ広く一般的に知られたい事です。

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